これまでの日本企業の考え方として、長時間職場にいることが重視され、家事育児を妻に丸投げして仕事だけすればよい男性労働者が前提とされてきました。しかし、情報通信技術、いわゆるICTの発達と活用により、場所や時間にとらわれない自由で柔軟な働き方ができるようになってきています。
この流れは、子育てや介護などで時間的制約のあった女性に、それぞれの環境に応じて働けるというメリットをもたらしました。特にIT業界のエンジニアはパソコンを利用した仕事が行えるので、他の業界よりも女性がますます活躍できるようになるでしょう。
ただ長時間職場にいるといった組織への献身が重視され、時間的制約のあった女性に不利になりがちたった仕事の評価基準は、生産性の高さや結果に重きを置かれるようになるでしょう。
また、医療や介護、教育などの分野も、IT業界との融合とともに変革を迎え始めています。
例えば医療・介護業界ではオンライン診療が始まったことにより、離島などの医師不足の地域、小さな子供がいる子育て世代や在宅介護をしている家族などが手軽に医師の診察を受けることができるようになりました。その他健康状態を把握するアプリも続々開発されています。
さらに教育の現場においても、オンライン学習や不登校児の学習サポートなど、ICTの活用は多岐に渡ります。
このような分野においては、若い男性のエンジニアより、子育てや介護を経験している女性エンジニアならではの視点が役立つでしょう。実体験に基づきその分野の不足している欠点を補うアプリを開発するなど、女性の活躍が期待されています。